知って解決!~肌トラブルと腸の密接な関係について

スキンケアに気を付けていても肌トラブルに悩まされてばかりの人は多いです。

実は肌トラブルの原因は腸にあるとされています。

今回は肌と腸が密接な関係にあることをお伝えしながら、解決策や予防法も一緒にご紹介していきます。

肌と腸の密接な関係について

腸 肌 関係

肌は腸のバロメーターを表すものとして非常に密接な関係を持っており、一般的に腸内環境が乱れると肌の調子も整わなくなると言われています。

腸内環境の乱れによって自律神経が乱れ、副交感神経の働きが停滞してしまい、交感神経が優位になっていくと血管は収縮をおこし、血流が滞りやすくなってしまうのです。

この結果、肌の血行も悪くなり、様々な肌トラブルとなって影響を与えていくようになります。

腸内環境が整っているとはどのようなことを指すのか?

腸内環境 整う

腸内環境を良し悪しを左右するのは善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌という3種類の腸内菌のバランスとなります。

善玉菌とは、悪玉菌の増殖・定着を防ぐもので、風邪の感染を予防したり、様々な有害な物体を体の外へ排出する手助けをしてくれます。

ビフィズス菌やフェーカリス菌、アシドフィルス菌などが主な善玉菌に挙げられます。

一方で主な悪玉菌であるウェルシュ菌は腸内のたんぱく質を腐敗させて有害な物質をつくりだす菌となり、たんぱく質が腐敗すると便秘のもとになるだけではなく、代謝が滞り身体が弱ってしまうこともあります。

日和見菌

これらよく耳にする善玉菌や悪玉菌は常にお互いが腸の中で戦っており、善玉菌が優勢となれば健康的な腸になると言われています。

しかしながらもう一つの腸内菌である、日和見菌の存在も忘れてはなりません。

日和見菌とは腸内環境の状態に応じて善悪どちらにもなりうる菌のことです。

健康な状態でであれば大人しい日和見菌ですが、体調が悪く便秘を起こしている時などには悪玉菌のサポートをしてしまい、より一層肌トラブルを招いてしまうので注意が必要です。


過敏性腸症候群

反対に善玉菌の味方となれば良い方向へ傾くと思ってしまいますが、善玉菌が多すぎても過敏性腸症候群となり、1日に何度もトイレに駆け込むといった問題も出てしまうのです。

腸内環境で最もバランスが良くなると言うのが善玉菌と悪玉菌と日和見菌が2:1:7であることです。

このバランスが人の腸には最適となっており、肌トラブルを防ぐほか便秘予防に血流促進からダイエットの効果も出やすくなります。

善玉菌や日和見菌を増やすには?

善玉菌を増やす

それでは気になる善玉菌と日和見菌を増やしていくにはどうすればいいのでしょうか?

ここでは簡単にできる方法として食材の摂取によって善玉菌と日和見菌を増やしていく方法をお伝えしていきます。

食物繊維を多く含む食材

食物繊維 多く含む

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、それぞれが多く含まれる食べ物をご紹介していきます。

水溶性食物繊維
・熟した果実
・里芋
・キャベツや大根などの野菜類
・昆布やわかめなどの海藻類
・大麦、ライ麦などの麦類
・大豆、など

 

不溶性食物繊維
・小麦ふすま
・ごぼう
・豆類
・きのこ類
・果実類
・海藻類
・甲殻類(エビやカニ)の殻
・ココア、など


食物繊維 含む 食材
これらはどちらか片方を多く摂ってしまうなどすると、食物繊維が腸内で効率良く働くことができなくなってしまうので、それぞれをバランスよく摂って食物繊維の持つ力を存分に発揮できるようにすること大切です。

これら2つの食物繊維を上手に摂る方法としておすすめなのは、色んな食材を食べることです。

同じものばかりを食べていると、人どうしてもは食物繊維をたくさん摂取している気分になりがちです。

しかし、実際には足りていないという状況になっている場合もあるので、栄養面からみても様々な食物繊維食品を摂って健康につなげていきましょう。

野菜 加熱 スープ

また、上記でご紹介してきた食材は生よりも加熱して食べるのがおすすめです。

特に野菜は加熱により栄養はそのままでありながらも、カサを減らして一度にたくさん食べられるようになります。

具沢山のスープや味噌汁にしてしまえば、一気にまとめて多くの食物繊維を補給することが出来ます。

発酵食品

発酵食品

発酵食品もまた、腸内環境を整えてくれる善玉菌とその補佐となる日和見菌を増やしてくれる食材で、馴染み深い食品に加えて調味料も発酵食品として当てはまります。

主な発酵食品
・ヨーグルト
・チーズ
・パン
・納豆
・キムチ
・削り節
・白ワイン
・味噌
・醤油
・豆板醤
・みりん
・酢 など

発酵食品は、40℃以上の加熱をすると発酵食品に住まう生きた菌が死滅してしまいその効果を失ってしまうので、上手な摂取方法としてはなるべく生の状態で食べることが挙げられます。

ただし納豆菌に関しては100℃の熱にも耐えることができるので加熱調理でも効果を得られます。

また、発酵食品の中には味噌や醤油など塩分が高いものがあり、そればかり摂取していては別の病気を引き起こしてしまう可能性があるので、食物繊維同様に複数の食品を組み合わせることが大切です。

オリゴ糖や糖アルコールを多く含む食材

オリゴ糖

最後はオリゴ糖や糖アルコールをたくさん含んでいる食材です。

オリゴ糖を含んいる食材
・玉ねぎ
・にんにく
・ごぼう
・アスパラガス
・バナナ
・大豆
・はちみつ、など

 

糖アルコールを含んいる食材
・りんご
・人参
・昆布、など

オリゴ糖や糖アルコールは一度に大量摂取してしまうと危険で、体調によってはお腹が緩くなったり張ったりすることもあります。

1日あたり10gを目安に摂取するようにしましょう。

腸内環境を乱す原因について

腸内環境 乱れる

腸内環境を整えてくれる食材を知ったとしても根本的な原因を知りしっかりと解決しなければ、その食材の効果もイマイチとなってしまいます。

ここからは腸内環境を乱す原因について詳しく見ていきます。

きちんと原因を知って解決していき、今以上に腸に優しい生活を送れるようにしていきましょう。

生活のリズムが不規則で夜更かししがち

不規則な生活 夜更かし

私たちが夜になると眠くなり朝になると目が覚めるというのは体内時計のおかげによるものです。

この体内時計が乱れるような昼夜のシフト勤務や交代勤務で働くというのは腸内の善玉菌を乱す可能性があります。

深夜まで夜更かしを続けるのも危険で、睡眠不足が続いてしまうとこちらも腸内の善玉菌の活躍を乱し、悪玉菌が優勢となってしまうのです。

また、睡眠不足は代謝異常にもつながり、ついついしてしまった夜更かしで体重が増える可能性もあるので注意しましょう。

ほとんど運動をしない

運動 消極的

運動には善玉菌を増やす効果があることが報告されており、運動をほとんど行わない生活というのは善玉菌を増やせない生活習慣になっているということです。

特にほとんど出歩かずに長時間座りっぱなしでいることが多いデスクワーク中心の仕事はアクティブな生活をしている人よりも善玉菌が少ない調査結果が出ています。

デスクワークの方は少なくとも週に3回は運動を行うようにし、できれば息が上がるくらいに動くのが理想的です。

お酒が大好きで飲み過ぎてしまう

アルコール お酒

アルコールの中には悪玉菌を増幅させる要素があり、特にこれはアルコールを過剰摂取した時に表れる反応で、悪玉菌が増えることで腸内には毒素が増えていってしまいます。

この毒素により腸管バリア機能が破壊され、肝臓や他の臓器で炎症を引き起こすといった悪影響につながってしまうのです。

お酒はほどほどに楽しむようにしましょう。


ご紹介してきたように肌と腸は非常に関り深い存在となっており、腸内環境を改善することで肌のトラブルに悩まされないようにすることができます。

しかしながら、単に善玉菌を増やせる食材を多く摂取するだけではなく、悪玉菌を増やしてしまっている原因から解決していかないと、改善できたとは言い切れないでしょう。

ぜひ腸内環境を乱す原因も一緒に解決し、肌トラブルとは無縁の肌を目指しましょう。

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