どれくらいで変化する?腸内環境と健康の関わりについて

「第2の脳」と呼ばれている腸は、私たちの健康状態と深い関わりがあります。

「腸内フローラ」や「腸内環境」という言葉を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

しかし、聞いたことがあるだけで、実際にはどのようなものなのかよく分からない、という方も多いでしょう。

そこで今回は、腸が健康な状態を取り戻すには、一体どれくらいの時間がかかるのか?などを含めた、腸活についてご紹介します。

腸の働きとは

腸 働きとは

私たちの腸には、約500~1000種類、100兆個を超える細菌が棲んでいるでいると言われています。

このような細菌の集まりのことを「腸内フローラ」と呼び、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類に分かれています。

腸の健康状態を維持するには、この3種類の細菌のバランスが非常に重要となり、もし、バランスが崩れてしまうと、下痢や便秘などの症状を引き起こしてしまうのです。

腸内フローラは人それぞれ特徴が異なるため、日々の食生活や生活習慣、年齢などが、大きな影響を与えている可能性があります。

腸内環境が荒れるとどうなる?

腸内環境 荒れる

栄養バランスの偏りによって食生活が乱れていたり、十分な睡眠時間が確保できていなかったりすると、腸内環境が荒れてしまう恐れがあります。

このような生活習慣が原因であれてしまった場合、どのような症状が出るのでしょうか?

以下で、腸内環境が荒れた際の症状について解説していきます。

お腹の不調

お腹の不調

まず、一番初めにあらわれる症状は「お腹の不調」です。

何の異常もなく健康な状態であれば、小腸が食べ物の水分を吸収し、残った食べカスが大腸へと送られます。

大腸では食べカスの水分を全て吸収した後、これが便となり、体外に排出されます。

腸内環境 荒れる

腸内フローラのバランスが良ければ、このようにしっかり排便できますが、悪玉菌の勢力が優勢な場合、便が大腸で滞ってしまうのです。

これを私たちは「便秘」といいます。

また、このような悪玉菌の増加によって、便が柔らかくなり、下痢を引き起こしてしまう可能性もあるため、注意しなければいけません。

有害物質の発生により、早く体外に排出しなくてはいけない、と体が働くのが下痢を引き起こす主な原因となります。

肌トラブル

腸内環境 肌トラブル

近頃、肌荒れやニキビに悩まされているという方は、もしかしたら、その原因は腸内環境の乱れかもしれません。

しばらくの期間、排便がないと腸に老廃物が溜まってしまい、このような状況になってしまうと、悪玉菌が生み出す有害物質が体内に吸収されてしまいます。

私たちの体は、有害物質だと思ったら体外に排出しようとする働きがあるため、結果として肌荒れやニキビといった症状であらわれてしまいます。

自律神経の乱れ

自律神経 乱れ

皆さんは、腸と自律神経は密接な関係にあることをご存じでしたか?

腸活の最大の敵と言われているストレスは、自律神経の乱れを引き起こす原因にもなっていて、どちらか一方が不調だと、もう一方にも影響を及ぼしてしまいます。

このように、相互作用にある腸と自律神経を整えるためには、体内に不足しているビタミンやミネラルを補給し、十分な睡眠時間を確保することが大切です。

免疫力が低下

免疫力 低下

人間の免疫力は、年齢を重ねるごとにどんどん衰えていくといわれており、免疫力が低下すると、風邪を引きやすくなったり、感染症のリスクが高まったりする可能性があります。

最悪の場合、ガンなどの重篤な疾病を発症する恐れがあるため、注意しなければいけません。

腸には無数の免疫細胞が集まっておりウイルスや病原菌を防いでくれる役割があります。

生活習慣病を引き起こす

生活習慣病

発症するのは、食事・運動・ストレス・飲酒・喫煙などの生活習慣が、人体に悪影響を及ぼすことが原因となります。

日本人の三大死因と言われているガン・脳血管疾患・心疾患は、生活習慣病の発症が原因だとされています。

腸内環境を整え、健康的な生活を送りましょう。

腸内環境はどれくらいで変わるのか

腸内環境 変化 どのくらい

食生活を見直し、規則正しい生活を送った場合、一体どれくらいの期間で腸内環境は変化していくのでしょうか?

腸内フローラのバランスは非常に崩れやすいため、腸内環境を整えるためにも、ぜひ腸活をはじめることをおすすめします。

一般的に腸内環境は「2週間」で変化すると言われており、その後もその健康状態を維持するためには、同じ菌を摂り続けると効果的と言われています。

腸内環境 老防止
腸内環境が変わることで、身体的な変化だけではなく、見た目にも変化があらわれます。

全身に血液が行き届いていないとハリやツヤは失われ、代謝も下がってしまいますが、腸内環境を整えれば血行が良くなり、ハリやツヤを取り戻せるため、見た目の老化を遅らせることができます。

腸内環境 整える
このように、腸活をしているかいないかだけで、見た目や体調にとても大きな差が出てしまうので、いつまでも健康的で美しくいたいという方は、ぜひ腸活を取り組んでみてください。

では、腸内の健康な状態を取り戻すには、具体的にどのような取り組みを行えばいいのでしょうか?

ここから、腸活での効果が期待できる取り組みについてご紹介していきます。

朝の時間が大切

腸活 朝 重要

腸活をする上で、朝の時間というのは非常に大切で、まず、朝起きたらコップ1杯分の水分を摂取しましょう。

この時に飲むのは、冷たい水、常温水、白湯、お茶など、どのような飲み物を選んでも問題ありません。

朝は体が起きていても、腸はまだ眠っている状態であるため、しっかり水分を摂って働かせましょう。

朝ごはん 腸活

また、朝ご飯を食べることによって「胃・結腸反射」が起こり、腸の働きを活性化させることができます。

このように、水を飲んだり、朝食を摂ることで腸に刺激を与え、正常な働きが期待できるようになります。

起床後 トイレ 決まった時間
朝の時間が大切だと言われている理由は他にもあり、「起床後、トイレに行くことを習慣化すると良い」と言われていることをご存じですか?

決まった時間に行くことで自然と便意をもよおすようになるため、薬に頼ったり、無理に排便しようとしたりすることがなくなります。

排便は、腸内環境を整えるために絶対に必要なことなので、しっかり習慣化させるようにしましょう。

安易に薬を飲まない

便秘薬

医療薬の中には、腸内フローラのバランスを崩してしまう薬も存在します。

中でも抗生物質は、腸内細菌を短期間で全て死滅させてしまうとも言われているため、安易に飲むことはできるだけ避けるのが良いでしょう。

また、便秘に悩んでいるからといって、安易に薬を飲んでいると、便秘が習慣化してしまう恐れがあります。

便秘薬はあくまでも対症療法であるため、根本的な改善は期待できません。

便秘を徹底的に改善したいのであれば、ではなく、生活習慣を見直し、腸内フローラを整えることが重要となりますので、最初から薬に頼るのではなく改善できることから少しずつ始めてみましょう。

運動習慣

運動習慣 腸活

健康状態を維持するのであれば食事だけではなく、運動もとても重要になります。

日常生活の中で適度な運動を取り入れて、体を動かすように心がけましょう。

血行促進に効果的な有酸素運動を、毎日少しずつで行うだけで十分です。

ウォーキングランニングや水泳などの激しい有酸素運動が苦手な方は、生活の中でウォーキングなどを取り入れてみるのはいかがでしょうか?

例えば、普段の移動手段に車やバスを使っている場合、健康のためにも徒歩に変えてみるだけで違うでしょう。

さらに、出かける時は少し遠回りをしたり、積極的に階段を使ったりするよ心がけるとと、体調も大きく変化していきます。

運動は無理のない範囲で行うことが重要です。

腸は私たちの体内で非常に重要な役割を果たしていることが分かりました。

体調不良に深く関わる腸内フローラの乱れは、様々な症状を引き起こす可能性がありますが、改善にはある程度の期間を要します。

この先もずっと健康を維持できるように、日々の生活を見直したり、改善したりして見てはいかがでしょうか?

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