原因はストレス?便秘や下痢を繰り返す過敏性腸症候群について
便秘で悩んでいる人はいませんか?
食物繊維を積極的に摂取するなど、腸のために食生活を改善しても一向に症状が治まらない、不快な症状が続くなど、なかには病院を受診する人もいるでしょう。
しかし、検査をしても異常がないと診断され、困った経験はありませんか?
その症状、実はストレスが原因で起こる過敏性腸症候群かもしれません。
過敏性腸症候群がどういった症状なのか、また、なりやすい人や改善方法についてもご紹介していきましょう。
便秘の原因はストレスかも…どんな症状がある?
お腹が痛いのに便が出ない、便が出たとしてもウサギのようにコロコロとした便が出てくる、こうした便は過敏性腸症候群の症状に当てはまります。
過敏性腸症候群の最大の原因はストレスと言われています。
過敏性腸症候群の症状は便秘だけではありません。
下痢
緊張状態になるとお腹が痛くなる人、腹部の痛みや不快感が伴うことも多く、辛い経験をした人もいると思います。
なかには、強い便意があるにも関わらず残便感が残ることもあり、電車や会議中などに腹痛や便意が起こって、その症状に恐怖を感じ通勤や通学に悪影響を及ぼすことも考えられます。
また、そういった症状を「また引き起こすかもしれない」といった恐怖感で症状を悪化させることもあります。
混合
便秘と下痢の両方の症状が表れる人もいます。
便秘になったかと思えば下痢になるなど、便秘と下痢を交互に繰り返すことで体力も消耗し、不快な思いをしてしまうでしょう。
ガス
腹部の不快感も過敏性腸症候群の症状のひとつです。
ガスがお腹のなかに溜まり、お腹の張りを感じておならが頻繁に出る人もいます。
便秘が伴っている場合はおならの臭いも強いく、ガスが原因でお腹がゴロゴロと鳴ることもあります。
消化器症状
吐き気やゲップ、嘔吐や食欲不振といった症状が表れることもあります。
下痢や便秘といったお腹の症状だけではなく、全身症状を伴う場合、恐ろしい病気が隠れているのではないかと不安になる人もいるでしょう。
しかし、そうした不安感がストレスにつながる可能性もあるので、できるだけ早い段階で病院を受診してみることをおすすめします。
どんな人がなりやすいの?
過敏性腸症候群になりやすい人の特徴をみていきましょう。
感情表現が苦手な人
喜怒哀楽をうまく言葉で表せない、自分の感情を押し殺している人は、過敏性腸症候群になりやすいと言えます。
辛い時に「辛い」と言うことができない人や悲しいのになくことができない人などは、体が代わりに表現し、体の不調を伝えているのです。
働き盛りの人
特に若い世代の人に多いのですが、仕事を頑張っているのにうまくいかない、失敗ばかりが続いてしまうなど、仕事に対してストレスを感じて過敏性腸症候群の症状が出てしまう人もいます。
過度に頑張り過ぎてしまい体が悲鳴をあげていることもあるので注意が必要です。
真面目な人
真面目な人は仕事や勉強を無理に頑張ってしまう傾向にあります。
寝る時間を惜しんで勉強をしたり、休憩を取らずに仕事や勉強を続ける人もいるでしょう。
知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでいるかもしれません。
ストレスが原因の便秘…改善方法や注意点はある?
ここからは、過敏性腸症候群の症状を落ち着かせるためにも改善方法についてご紹介していきます。
少しでも不快な症状を無くすためにもチェックしてみてください。
ストレス解消をする
ストレスが原因なのでストレスを溜めないことが、様々な症状を改善させることに役立ちます。
誰かに相談することも一つの策なので、仲の良い友人や親、恋人や第三者機関などに相談するのも一つの案です。
規則正しい生活を心掛ける
生活のリズムは整っていますか?
毎朝決まった時間に起き、決まった時間に食事をするなど、なるべく一定のリズムで生活することを心掛けましょう。
食事を改善する
ダイエットのために食事制限をしていませんか?
過度なダイエットはストレスの原因になるので、バランスの良い食事を摂取し、健康的にダイエットをした方がリバウンドにもならないのでおすすめです。
暴飲暴食にも気を付けましょう。
水溶性食物繊維を摂取する
「便秘には食物繊維がいい」と聞いたことがある人も多いでしょう。
しかし、食物繊維には2種類あることはご存じですか?
食物繊維には、水に溶けにくい不溶性食物繊維と水に溶けやすい水溶性食物繊維があります。
過敏性腸症候群であれば、不溶性食物繊維を摂取すると大腸に負担を与える可能性があるので、水溶性食物繊維の摂取を心掛けてください。
水分摂取を怠らない
水分を摂取しないと、腸の中で便が硬くなるだけではなく、かさが減ってスムーズに移動できなくなるので、便秘には水分摂取が欠かせません。
朝起きた時や朝ご飯の時、ウォーキングをする前と後、入浴前や入浴後、就寝前など、ある程度水を摂取する時間を決めておくと、飲み忘れないでしょう。
薬に頼ることも考える
便秘になったとしても薬に頼らずに改善したいと考える人も少なくありません。
しかし、便秘が長引けば長引くほど腸に溜まった便は硬くなり排出が難しくなってしまいまうので、排便を促すためにも時には薬の力を借りましょう。
ただし、刺激性下剤を使用するのではなく、腸管内で水分分泌を増加させ便を柔らかくするタイプの薬を使用しましょう。
強くいきまない
便秘になると、不快な症状が続くので早く解消したいと誰もが思うはずです。
そのためにも、便意を感じた時に強くいきんでしまう人はいませんか?
排便時に強くいきむと迷走神経反射を起こす危険があります。
血圧や心拍数が下がることで脳に血液を送れなくなり、めまいや失神を引き起こしてしまうのです。
最悪の場合、死の危険もあるので強くいきむことは避けましょう。
便秘になると腹痛を引き起こすなどして不快な症状になります。
ストレスが原因の過敏性腸症候群であれば、ストレスを溜めないことが症状を改善する最善策なので、ストレスを定期的に発散させ、溜め込まない生活をすることが大切です。
また、便秘や下痢を繰り返す場合や下痢が続いている場合、トイレのことを考えてばかりの生活になることもあるでしょう。
「急に下痢になったらどうしよう」、「便秘なら早く出さないと」などと考えすぎてしまうと、便秘や下痢を悪化させてしまう原因となります。
気にしないことがストレスを溜めないことにつながりますが、極度に不安を溜めないようトイレの時間を長く確保するなど、自分なりに対策方法を考えてみましょう。
医師にアドバイスを聞くことは有効なので、一人で抱え込まずに早めに相談してみてください。